地域活性化モデルへの可能性 -山口県下関市の場合-

下関は歴史、文学、関門海峡という特異な景観、食文化でもフグ、クジラをはじめとする水産物で有名です。ハード面では海峡ゆめタワー、唐戸市場、海響館(水族館)などが整備され、最近では2013年9月、海響館に隣接してアミューズメント施設「はい!からっと横丁」がオープンしました。2014年春には下関駅ビルが完成します。他地域からすれば、これほど多くの観光資源を抱えている下関の街が羨ましい限りですが、特筆すべきは、地元の人々の対応です。他地域からの来訪者を迎える「おいでませ」、Welcomeの心が豊富です。それは、伝統的な「祭り」や「下関海響マラソン」などのイベントを支える多くの地元ボランティアや関係者、沿道の人達から感じ取ることができます。「地域住民の多くがWelcomeの心を持っていること」が実は下関の最大の魅力であり、他地域がなかなか真似のできない部分です。かつて下関は、九州、大陸への玄関口として栄えた街です。他地域の人々と交流し、もてなす心がDNAとして受け継がれているのではないでしょうか。地域活性化策の重要テーマとして各地域で「交流人口の増加」が取り上げられていますが、下関の今後には注目です。